人生100年時代を生き抜く!第3回:始めるなら今!?資産運用の始め時とは

資産形成

新型コロナウィルスの影響で急落した株価も、各国の経済政策や治療薬開発への期待から次第に落ち着きを取り戻してきましたね。

経済ショックにより株価が大幅に下がったり、その後に回復の兆しが見えてくると、これまで投資経験のなかった人も「投資の始めるなら今なんじゃないか…」なんて、なんとなく考えるようになります。

実際に楽天証券、SBI証券などのネット証券会社では2月以降の新規口座開設数がかなり伸びたようですし、私も友人知人から「ねぇねぇ!投資とか株とか始めるなら今かな!?」と聞かれることが多くなりました。
(参考)楽天証券プレスリリース:歴代業界最多更新!3月の月間口座開設数16万超に

確かに日経平均は2万円台に安定してきましたし、緊急事態宣言が明けて、これから株価の上昇が期待できる場面でもあります。

じゃあ投資・資産運用を始めるなら、”株価が上がりそうな今”がいいの!?

と問われれば、私は「そうですね、資産形成しようと考えているなら今すぐ始めましょ」と答えます。

でも、それは今後の株価が上がると考えているからではありません。

市場の値動きに関係なく「今すぐ積立投資を始めましょう!」ということなんです。

「今」始めるのは積立投資

そもそも、人に投資の始め時を訪ねてくる人の多くは投資初心者です。

少なくとも私の周りでその質問をしてきた人は、これまでに株式投資も積立投資もしたことがない、不動産投資なんて全く縁のない人たちばかりでした。

そんな投資初心者の方に、一括投資、つまり株式投資のようにある一時点でまとまった金額で買い付ける方法はお勧めしていません。

一括投資で結果を出すには”安く買って高く売る”、これに尽きるわけですが、コロナウィルスが完全には終息しておらず、もしかしたら第2派・3派があるかもしれないと言われている情勢下では、売買のタイミングを計るのことがとても難しく、初心者には向かないと考えているからです。

でも、そんな初心者にもお勧めできる…お勧めしたいのが積立投資。

投資に興味がある、資産形成の必要性を感じている方には、一定の金額をコツコツと買い付けていく積立投資をできるだけ早く始めてみませんかとアドバイスします。

なぜかというと、今後悪くしてコロナウィルスの第2派が襲い掛かり、再度市場が急落するようなことになったとしても、積立投資であれば資産が激減するリスクは低いからです。

下記の例を見てください。

毎月10,000円の積立投資を10年間続けました。元本の合計は120万円。
当初は10,000円だった価格は1年後12,000を付けましたが、その後急落し、4~6年後の3年間はスタート時の1/10の1,000円でした。その後、回復したものの最後まで10,000円まで回復することはありませんでした。
この場合の最終価格はいくらになるでしょうか。

答えは・・・約288万円です(複利は加味していません)

スタート時の10,000円に対してほとんど期間は価格が安く、最後は1/2までしか回復していないにも関わらず、なんと元本120万円の2倍以上の額になっているんです。

これが積立投資の強み 価格×口数 の結果、市場が下がっても資産が激減しないからくりです。

 

加えて、資産運用したいと相談に来る人の多くはこれから資産を増やしていこうという段階にあり、その場合は積立投資が適していることもお勧めの理由。

一括投資と積立投資、それぞれの手法に向いている人は以下の通り大別できます。

◆一括投資が向いている人
・既にある程度の資産があり、それを増やしたいと考えている人
・運用資産が減っても生活に影響がない(余剰資金で投資できる)人
・投資に興味があり、自分で勉強している人

◆積立投資が向いている人
・これから資産を作っていきたいと考えている人
・毎月ある程度の貯金・貯蓄をしている人
・投資について詳しくないけど、資産運用に興味がある人

一括投資では既に手元にある資産の中から投入資金を準備するので、タイミング悪くその資産価値がいきなり半分になってしまったとなったら…特に初心者はなかなか冷静ではいられません。ましてや生活費などの必要資金で運用していたとしたら目も当てられません。

対して積立投資はこれから得る収入で始めることができます。

貯金でコツコツと貯めきたお金を投入する必要はありません。

現金で準備できているものは生活防衛資金としての額を確保しておき(※)、投資のためにその額を切り崩すことがないようにしておきましょう。

(※)生活防衛資金の目安は生活費×6か月分

いざというときにすぐに使うことができる現金がしっかり確保できていると、投資を始めてからも心に余裕を持って長く運用を続けることができます。

積立投資を始めるなら「今」

では積立投資を始めるとして、いつ、どのタイミングで始めるのがベストでしょうか。

それは…資産形成を始めよう、積立投資をやってみよう、そう考えた「今」です。

一括投資の場合はできるだけ安く買わなければならないので、価格が安い!底値かも!というタイミングを逃さず注文しなければなりませんが、価格×口数の例で見た通り、価格が下がっても結果が出る積立投資では始めるときの価格を気にする必要がありません。

大切なのはできるだけ長く続けること。

投資信託をそのまま相続するつもりでない限り、いつかはその資産を使うことを目的として積み立てを始めるはずです。その使うタイミングまでの時間をできる限り長くとるためには、できるだけ早く始めるしかありません。だからこその、思い立ったが吉日、始めるなら「今でしょ!」という訳です。

長期投資では複利効果を味方につけることができます。

複利とは、運用によって増えた利息を元本に加え、これを新しい元本とみなして更に利息を計算する方法。利息が再投資され、利息が利息を生む
これに対して単利は当初預け入れた元本に対してのみ利息が計算される。

利息が元本を少しずつ増やし、増えた元本が更に次の利息を生む複利効果のもとでは、運用期間が長くなればなるほど、その恩恵も大きくなるんですね。

日本株式が組み込まれた、あるバランス型投資信託では、日本のバブル期が終わる1991年に積立運用を始めていた場合、保有期間によってかなりの差が生じる結果となったようです。

保有期間1年の場合・・・約マイナス50%
保有期間5年の場合・・・約プラス30%
保有期間10年の場合・・・約プラス160%
保有期間20年の場合・・・約プラス140%
(沸騰率(%)=運用成果÷投資元本)

1991年に積立投資を始め1年後バブル崩壊に慌てて解約してしまった場合、資産はなんと半分になってしまったことになります。

一方で、バブル後の不景気を耐えて積み立てを10年続けていれば、元本に対して1.5倍以上の結果になっていました。

同じ商品を同じ金額で積み立てたとしても、その期間が違うだけでこんなに差があるんですね。

ちなみに保有期間20年の場合のほうが10年よりも成果が低いですよね?1991年の20年後というと、ちょうどリーマンショック後の株価低迷期間ですので、その影響と考えられます。

長く続ければ比例して高い成果が期待できるとは限らない、ということも覚えておきましょう。

何で始めるか

ここまでで、積立投資をできるだけ早く始めればいいんだな、とご理解いただけたら、あとはどうやって始めるかです。

投資ですから、まずは証券口座を開設しなければなりませんが、それよりも積立投資で迷うことがあるとしたら、何で積立投資を始めて、何を積み立てるかだと思います。

投資経験のない方でも、iDeco(イデコ)やNISA(ニーサ)というワードは聞いたことがあるのではないでしょうか。

どちらも国が制度化した積立投資(NISAは積立NISAの場合)です。

国民に資産運用への興味を持ってほしい、積極的に資産運用をしてほしいという国の思惑があるので、iDecoやNISAで運用するとメリットがあるんですね。

積立投資を始めるのであれば、まずこれらの制度の活用を検討してみてほしいところです。

制度内容については別の機会で説明しますが、老後資金として準備したいのであればiDecoを、それ以外の目的で資産形成していくのであれば積立NISAで考えてみると良いと思います。

ちなみに私は両方とも、それぞれの制度の上限額で積み立てていますが、iDecoは月5000円から積立NISAはなんと100円から始めることができます。

どちらを選んだとしてもどの商品で積み立てるかは迷うと思いますが、商品選定のときには信託報酬(手数料)は必ず気にするようにしてください。

iDecoもNISAも国の制度なので取扱い商品は厳しいチェックがあります。NISAでは金融庁が提示する手数料の基準値があり、証券会社はそれより高い商品をNISAでは扱えませんし、今はその基準値を相当下回る安い手数料の商品が沢山あります。

積立投資は期間が長い分、わずかな差も結果に大きく影響してきますので、手数料の安さもとても大切なんです。

銀行等で窓販している積立投資はまだまだ「え!信託報酬高い!」とビックリしてしまう商品が販売されているので注意しましょう。

初心者で分からないから…と銀行窓口に相談すると、相手も商売ですから利益率の高い商品を案内される可能性が低くはありません。気づかないうちに手数料の高い商品で積み立ててたのではもったいないですよね。

だからこそ、どんなに初心者の方でも私はネット証券をお勧めしています。

沢山のブロガーさんが紹介されていますが、私も例にもれず、SBI証券か楽天証券であれば間違いないと考えていますので、iDecoをSBI証券で、積立NISAを楽天証券で積み立ています。

私のiDecoの積立状況については時々公開していますので、商品選択の参考までに見てみてくださいね。

直近の公開は こちら


積立投資も無敵じゃない

長く続けることでじっくりと資産を増やし、形成することができる積立投資ですが、一括投資と違って負けることは無い無敵の投資法というわけでは決してありません。

積立投資を終えるとき、売却するときには長年積み立ててきた口数を最終価格で算出します。

価格×口数の結果を確認した例と同じデータで、最後の1年間だけ下記のように差があったケースで見てます。

毎月10,000円の積立投資を10年間続けました。元本の合計は120万円。
積立開始9年後からの1年で以下の①~③の値動きをした場合、それぞれ最終価格はいくらになるでしょうか。

答えは・・・①約398万円 ②約288万円 ③約122万円 です。

なんと①と③では3倍以上の開きが出ます。9年間全く同じ値動きだったのに、最後の1年で5,000円の差がつくだけで、最終価格がこんなに大きく変わってしまうんですね。

これがいわゆる「出口戦略」と言われるものです。

運用期間の終わりが近づいてきたら、最終価格が大幅に下がりこれまでの利益を水の泡にしてしまうことがないよう、リスクの低い安定資産へ組み替えることを忘れてはなりません。

もし老後資金としてiDecoを始めるのであれば、50歳を超えたあたりから少しずつリスクを下げていき、まさに老後を迎えたときに今回のようなコロナショックが突然起こっても、資産が半減するようなことがないように注意が必要だということですね。

 

積立投資で資産形成。

始めるなら「今」ですが、この「今」は価格上昇が見込める場面のことではありません。

思い立ったその時すぐに行動しましょうという意味の「今」

投資に興味が向いた今この瞬間が長期投資を始める最速の時間です。

是非検討してみてくださいね。

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